白髪が生えるしくみ
実は、もともと髪の毛の色はすべて白なんです。毛根から生まれた髪の毛は、毛根でメラニン色素が注入されて黒くなるのです。
そのメラニン色素がなんらかの理由で作られないと、黒くなれずに白髪になります。
メラニン色素はメラノサイト(色素を形成する細胞)がないと作れません。メラノサイトが枯渇して全くない場合とメラノサイトがあるのに何らかの理由で機能してない場合とがあります。何らかの理由で機能してない場合は、その問題点を解決するとまた黒い髪に戻ります。
白髪はいつから生える?
白髪は、男性で34歳、女性で35歳くらいからではじめる方が多いといわれていますが、メラニン色素は50歳くらいまでは作られるといわれています。ということは、50歳までの白髪はなんらかの理由でメラニン色素を作られていない状態です。
50歳までの白髪は、その原因を解決すれば黒髪に戻るということです。
白髪の原因
メラニン色素が作られていれば、白い髪は黒く色づいて生えてきます。
白髪が生えてくるのは、メラニン色素が作られていなからです。メラニン色素を作り出す細胞が衰えてしまったからです。
その最大の理由が酸化です。酸化の原因と白髪の原因は同じといえます。
①加齢
②食べ物(食品添加物)
③紫外線
④ストレス
⑤皮脂汚れ
⑥摩擦
⑦寝不足
⑧遺伝
白髪が増えた場所でわかる白髪の原因
①全体的に増えた
全体的に生えてきた場合は、メラニン色素を作り出すための栄養が足りていないからです。
②分け目に集中して増えた
紫外線ダメージが原因です。紫外線により頭皮が酸化して、黒くなるはずのメラニン色素が作られずに休止状態になっている。
帽子をかぶる、日傘をさす、スプレータイプの日焼け止めなどで、UV対策しましょう。
③生え際に多い
ストレスの影響です。ストレスを感じると過剰な活性酸素が放出され酸化がおこります。生え際からもみあげにかけては、神経細胞の通り道なので、生え際はストレスと深く関係があります。神経細胞が破壊され、メラニン色素が休止しています。
④どこかに一点に集中して増えた
ある一部分に出る白髪は、摩擦が原因であることが多いです。頭を知らず知らずにかいていたり、同じ場所を強くこすっているなど。摩擦はメラニンにダメージを与え白髪を増やします。
白髪を改善するには
■酸化させない
①抗酸化作用のある食べ物を摂る
②紫外線を浴びない
③ストレスをためない
④正しいシャンプーをして油脂を残さない
⑤摩擦しない
⑥質のよい睡眠をとる
質のよい睡眠をとるとメラトニンというホルモンを出します。メラトニンは高い抗酸化作用があり、日中受けたダメージからの修復も助けてくれる重要なホルモンです。
■チロシナーゼという酵素の働きをよくする食べ物を摂る
チロシナーゼとは、メラノサイトがメラニン色素を作るのを促す酵素で、この働きが悪くなると白髪になってしまいます。
シミなどの原因とも言われており、肌にはあまり好ましくないイメージですが、黒髪を作るためには、欠かせない酵素です。
①ヨード
細胞の成長を助けてメラノサイトの働きを活性化して、髪の毛を健康な状態にします。
海藻類(昆布、ひじき、わかめなど)、魚介類(いわし、さば、かつおなど)
②チロシン
メラニン色素の原料のひとつで、これが不足すると髪の毛の色は抜けたまま、白髪に。
乳製品(チーズ類)、果物(バナナ、アボカド、りんごなど)、魚介類(かつお、まぐろ、たらこなど)、大豆、ナッツ類(アーモンド、大豆、落花生、豆腐など)
③銅
メラニンを作り出すチロシナーゼの働きを活発にさせるミネラル。
豆類(大豆、納豆、カシューナッツなど)、野菜類(ごぼう、にんにく、パセリなど)、穀類(そば、さつまいも、玄米など)、魚介類(えび、かに、ほたるいかなど)、果物(あんず、プルーンなど)
④タンパク質(アミノ酸)
髪の材料となるのはタンパク質(アミノ酸)。タンパク質が分解されでできるアミノ酸の一種、チロシンが髪のメラニン色素の原料となるので、タンパク質が不足すると髪を作り、黒くする材料がないので白髪につながります。
⑤鉄
細胞に酸素を運ぶ役割を果たすので、不足すると白髪につながります。
⑥亜鉛
⑦カルシウム
メラノサイト(色素細胞)の活性化に関係しています。
⑧ビオチン
ビタミンHまたはビタミンB7と呼ばれるビオチンも、糖質や脂質、タンパク質の代謝に関係しており、髪の毛を健やかに保つのに欠かせません。
まとめ
白髪の最大の原因は、酸化ということがわかりました。
50歳までの白髪は、食生活や生活習慣に気を付けることで、また黒髪に戻ることができます。
50歳までは髪を黒くするメラニン色素が作られるからです。
酸化を防ぐ生活は、すべての身体の老化にも深くかかわっているので、白髪に限らず若々しい身体をキープするために積極的に取り入れることがおすすめです。